シャリへのこだわり
当店のシャリへのこだわりは、選りすぐられた質の高い米の選定から。当店が厳選する寿司ネタと相性の良いお米をふっくらとした炊き上げます。
米を炊く段階では、水加減と火加減に細心の注意を払い、理想的な粘りと甘みを引き出します。炊きあがった熱々のシャリは、杉や桧の木製のハンギリに移され、自然の素材が余計な湿気を吸収し、シャリにほのかな木の香りを加えます。
◼︎酢の添加
まず、炊きたてのシャリに寿司酢を加える際のタイミングが重要です。シャリがまだ熱く、蒸気が立ち上っている状態で酢を加えます。これにより、酢の香りが逃げることなくシャリにしっかりと吸収されます。オリジナルのすし酢を使用し、これによりシャリに繊細な味わいと香りをもたらします。酢の量は、温度・湿度・米の量・炊き具合に応じて微調整が必要です。
酢は炊きたての暖かいシャリに均等に行き渡るように、職人が切るようにして混ぜ込みます。これにより、酢が全粒にしっかりと絡み合い、均一な風味を生み出します。
◼︎混ぜ方 「切るように混ぜる」
しゃもじをシャリの中に垂直に挿入し、底から持ち上げるようにして混ぜる方法です。この動作を繰り返すことで、シャリの粒を潰さずに酢が均等に行き渡ります。また、しゃもじは常に湿らせておくことで、ご飯がくっつくのを防ぎます。
◼︎扇ぎ
混ぜる工程では、もう一つ重要な要素が「扇ぎ」です。しゃもじで混ぜながら、うちわでシャリを扇ぐことで、シャリの温度を均一に下げ、すし酢の香りを閉じ込めつつ、余分な水分を飛ばします。この扇ぎ作業により、シャリはふっくらとしながらも粘りすぎず、寿司が持つべき理想的な食感と風味が保たれます。
◼︎温度管理
混ぜ終えたシャリは、適切な温度で保持します。シャリは人肌程度の温度で最も美味しく感じられるため、適度に冷ますことがカギです。この温度管理が、食材本来の味を引き立てる重要な役割を果たします。シャリへの徹底したこだわりが、「寿司の味」を決定づけます。