天草産小肌の繊細な味わい
天草産小肌の繊細な味わい
九州地方の天草産小肌は、日本の高級寿司店で特に珍重されています。天草産の小肌は、その柔らかい皮と臭みの少なさが特徴であり、繊細な骨までが酢でしめることによって柔らかくなります。これにより、小肌本来の豊かな味わいが存分に引き出されるのです。
特に4月の終わりから始まる2週間、小肌は卵を持つため、その期間は天草の漁港で漁が自粛されます。この措置により、天草産小肌は一時的に市場から姿を消します。しかし、この希少性が、天草産小肌への期待と魅力を一層高めています。
当店では、一般的な小肌の締め方とは異なる方法にこだわっています。一般的には鯖を締めるのと同じく、塩を多めに使ってから、塩を流水で洗い流し、最後に酢でしめるという方法がありますが、私たちの店では、小肌を比較的浅くしめる方法を用います。この方法では、塩を適度に使用し、3日から7日間程度寝かせることで、小肌の味わいが増し、食べた際にはまるでレアのような独特の食感を楽しめます。
この処理法により、小肌の自然な風味を最大限に活かし、優れた口当たりと後味を提供しています。各時期において最適な産地を選び、酢や塩の種類にも常に研究を重ねることで、当店の小肌は食通たちからも高い評価を受けています。